最初で最後の大喧嘩?その日の朝・・・
その日私は仕事が休みでした。
長男と長女を連れ、朝から遊びに行くつもりでいました。
実はこの日の二日前ほどから、妻とは一言も喋っておりませんでした。
理由は当時の私には不明でしたが、妻は何か納得のいかない事があると、
数日間口をきいてくれない事が過去にもあったので、「またか」と思ってやり過ごしていたのでした。それを私は「無言期間」と呼んでいました。
そして、私が子どもたち二人に「今日は○○に行こう」と話かけていると、
妻は「長女は保育園に連れて行くから。あなたには任せられないから」と。
私も「自分に対していらついてるから当て付けか?」と思いながらも朝からケンカもしたくないし、何より今は妻の無言期間だったのであまり文句を言わずに長女を保育園に行かせました。
そして長男と出かけることに。
最初で最後の大喧嘩?長男と二人でお出かけ
この日、都営のとある科学館に行きました。
平日ということで、お客さんも少なく、ほのぼのとした空間の中で長男はいろいろなものに興味津々でした。
「ここはね、昔パパがまだ小さかった頃にジージに連れて来てもらったんだよ」と自分が将来父親になったら子供を連れてこようと思っていたある種の夢が実現でき、感無量でした。
でも、心残りは妻と長女も連れて来てあげたかったこと・・・。
長男は「楽しい~」と言いながら大はしゃぎ。
「今後はママも長女ちゃんも一緒に来ような!」と言い、科学館を後にしました。
帰りがけに、妻の好きなタピオカジュースを買って、
「ママもこれでご機嫌直してくれるといいなぁ」なんて長男に向かって独り言。
最初で最後の大喧嘩?ついにその時が来た・・・
長男と遊びに行った帰り、長女を保育園までお迎えに行きました。
夕飯は、妻が朝早くおきて準備してくれていた料理を冷蔵庫から出し、
すぐにでも食べられるようにしておきました。
そして妻が帰宅。
やはり無言。そして機嫌も悪そう・・・。
「あぁ、まだだめかぁ」と心の中で思う自分。
それと同時に少し胃が痛い・・・。
実はこの半年ほど、妻の機嫌が良い・悪いを気にしすぎてなかなか家に帰るのをためらった時期があるほどでした。
でも、機嫌の悪い妻がもし子供たちに当たってしまったら・・と考え、自分を奮い立たせ岐路に着くようにしていました。
考えてみれば、妻の機嫌の良し悪しで体調を悪くする私も、相当情けないお話なんですが・・・(^^;)
最初で最後の大喧嘩?そして賽は投げられた
妻が帰宅後、機嫌が悪そうに
「長女ちゃんのジャンパーは?」と聞かれました。
どうやら私が気がつかず、保育園に忘れてきてしまったようです。
「あぁ、ごめん。忘れちゃったみたいだ。取りに行ってくるよ・・・」と私。
機嫌の悪さがエスカレートし、
「いいよ、こんな時間に取りに行かなくても!!」と大きなため息。
このとき、私の中で「我慢」の紐が切れてしまったようでした。
「俺が何かミスすると、それだけで駄目なんだな!お前がミスをしても俺は何一つ攻めたことはないのに!」と言ってしまいました。
これはこの頃私の中にあった不満だったと思います。
人間は誰にでもミスはあります。私もうっかりミスをすることがあり、そのつど妻は無言期間になっていたもので、溜まりに溜まったものが口から出てしまったようです。
そして妻は台所に立ちました。
食器がガシャガシャと盛大な音をたて始めます。
妻は機嫌が悪いと物に当たる癖があります。機嫌が悪く無い時も物を投げ、扱いがひどい。
これは付き合っている時から「?」と思っていたところでした。
私は幼少期のあるトラウマから、物をガシャガシャと乱暴に扱う事が異常にストレスになりました。
そしてその日は言ってしまったのです。
「もういい加減物に当たるの辞めないか?」と。
妻は持っていたしゃもじを床にたたきつけ
「じゃあ何に当たればいいんだよ!!」と大きな声で訴えてきました。
目には少し涙を溜めていました。
この時、これから始まるであろう事が何となく脳裏に浮かび、
今日がただ事では済まされないなと冷静に感じてしまった自分がいました・・・。