父、母部屋に入る そして・・・
私は長男を父に預け、子供が怪我をしないようにした。
妻も私もヒートアップは止まらない。
口撃の押収に戸惑いながらも、父・母は事情を聞いていた。
しかし、その中で嫁・姑の日ごろの摩擦から再度火が点いてしまい、自体は思わぬ方向へ向かってしまった。
そう、嫁・姑の衝突になってしまった。
妻は泣きながら私への不満と、日ごろ溜まりに溜まった嫁・姑間の摩擦をぶちまけた。
「あぁ、これはまずい」
そのときだった。私の母が妻の母をここへ呼べと怒鳴り散らす。
父は母を制止するが、母も止まらない。
そして売り言葉に買い言葉によって妻も止まらない。
妻は携帯で義理の母に電話し、義理の母がこちらへ向かってくるようお願いをした。
義理の母到着までおよそ1時間。地獄の待ち時間の到来だった・・・。
地獄の待ち時間 後悔と後の祭り
後悔先に立たず
出来ることならば、1時間以上前に戻りたい。
無言期間のままでも良いからあのときに戻りたい。
何度も後悔した。
しかし、義理母到着の時間は刻一刻と迫り、私はなんとも言えない心理状態に陥っていたと思う。
こうなった時に女性は切り返しの早い生き物で、妻は義理母到着後に家を出るつもりでどんどんと荷造りを始めた。
そして、予め持っていた離婚届に自分の書くべきところを記入していた。
私は何を話すべきか考えながら、割れたガラスを掃除し、
その日(無言期間ではあるものの)家族で食べるはずだった晩御飯を子どもたちに与えていた・・・。
義理母到着 終わりの始まり
義理母が到着した。私は家の外で待っていた。
「本日は申し訳ございません・・・・」といい終わるかどうかの時に、
「いいえ」と明らかに敵対心丸出しの義理母の一言。
我々の部屋に入り、それぞれが席に座る。
と、同時に「本日はうちの○○(妻)が何かご迷惑をおかけしたのでしょうか。私が呼ばれたという言うことはつまり最後のお話という事ですよね?」と義理母。
義理母は完全に戦闘モードに入っており、私は事の重大さに慌てるだけ。
しかし、義理母到着までの間、冷静を取り戻した父はすかさず義理母の口撃をかわし、誤解を解こうとする。
義理母・自分の父を中心に話し合いが持たれる。
この間私も場面場面で意見を述べ、反省と後悔の念を持って謝罪をする。
しかし、妻は黙ってうつむき自分のつめで自分の手首を切るかのように引っかいていた。
本当に情けない。いい年して、父親なったのにこんな馬鹿なことをして。
自分の子どもたちには、物が飛び交ったり何かが壊れたりするようなケンカは見せないと決めていたのに・・・。
小一時間ほど話合いをするなかで、義理母の誤解も解け、私の事も許して頂けたようだ。しかし、妻は離婚届をテーブルに置き何も喋らない。
「少し時間が必要かもしれない」
「でも今帰ったら二度と戻って来ない気がする」
「かといってうちに無理やり留まらせても今の精神状態では何をしでかすか・・」
頭がぐるぐると回ったが、誰かが血を流すような最悪の結末だけは避けたかったので、今日のところは義理母の家へ帰るような流れに話を持っていった。
帰りがけ、妻は私や私の両親には目もくれず、一言も喋らず子どもたちとその場を去った・・・。