自分の人生は、石を積んでも積んでも鬼が来て崩していく──。
どれだけ頑張っても、お金は手のひらからこぼれ落ちて、気づけば何も残っていない。
財布の中には千円札が一枚。
貯金はゼロ。
キャッシングやローンで、借金は200万円以上。
それでも、ありがたいことに妻と二人の子ども、そして一匹の犬がいる。
今日も雨風をしのげる家がある。…70代まで続くローン付きの家だ。
仕事は家業を継いだ。
大学まで行かせてくれた親に、少しでも孝行したいと思ったからだ。
本当はITの会社を作りたかった。
だけど自分には力もコネも人脈も金もなかった。
「経営を学んで3年くらいで独立しよう」
そう決めていたはずが──気づけば22歳から40歳を超えて、同じ仕事を20年以上続けている。
世間から見れば、続けることは立派なことかもしれない。
でも、自分にとってはどうでもいい。
無能な自分に、心底腹が立つ。
妻にはいつも金銭面で助けられ、迷惑ばかりかけてきた。
子どもが生まれたばかりの頃、妻にとんでもないストレスを与えてしまい、半年間別居したこともあった。
(この話はまたいずれ、詳しく書きたいと思う。)
努力しても、努力してもリセットされる。
少し仕事がうまくいっても、リーマンショック。
東日本大震災。
コロナ。
鬼がやってきて、積み上げた石を崩していく。
40歳を超え、子供たちも大きくなってきた。
上の子は中学生だ。これからお金もどんどんかかるようになってくる。
お金のことで子供たちに苦労させたくはない。
お金のせいで夢を諦めるような人生を送ってほしくない。
子供たちには、夢や希望を持って大人になって、自分の思うように人生を歩んでほしい。
もちろん、妻にも。
だからこそここで気持ちを切り替え、がむしゃらに人生再生をしようと思う。
これは40代の貧乏中年が、自分の人生を変え、人生を再生させる物語である。
(物事は言い切った方が良いらしい)